「めがね」がものす、ジャンルレスでフリースタイルなネタ帳です。はじめての方は、「ブログ内容の紹介」のカテゴリをご覧ください。


by めがね

<   2008年 05月 ( 4 )   > この月の画像一覧

書評書きました。

大学院生を対象に就職支援を行う、株式会社DFSが運営するフリーペーパー「アカリク」の最新号(vol.5)に書評を書かせてもらいました。DFSは、「高学歴ワーキングプア」問題などの関係もあって、今、名前が売れてきている企業で、全国紙の取材も受けているようです。

昨年、vol.1の座談会、vol.2の社会人大学院生へのインタビューを手伝った関係で、今回は書評欄を担当させてもらいました。いやー、なんだかんだでやっぱり書くのは楽しいし、ちゃんとした印刷物に自分の文章が載るのはうれしいですね。

ネットでも読めるので、時間のある方はご覧になってください。
「アカリクコラム」のところにあります。
http://www.acaric.jp/modules/freepaper/index.php?content_id=8

パオロ・マッツァリーノ『反社会学講座』(ちくま文庫、2007年)。
[PR]
by bbex33312 | 2008-05-13 10:51 | 書評
f0161165_1331532.jpg

高校英語の学習参考書に、「総合英語」なるジャンルがあることを知ったのは、最近のこと。本屋へ行くと「総合英語」と表示された棚があり、最初は本屋の整理の都合で、「英文法」や「英文解釈」などのジャンルに、分類しづらい本を「総合英語」棚につっこんでいるのかなと思っていたんですが、よくよく見ると、タイトルの前に「総合英語」と書かれている参考書を多数発見!

「総合英語」じゃ、本の中身が全然想像できんじゃないか…。指導教官が、「タイトルはセクシーに!」って言ってたぞ!

と、心の中でツッコミつつ、さらに見てみると、「総合英語」ってのは、英文法を体系的に説明した参考書のこと(演習用に文法問題を並べた問題集ではなく)を示すのが、英語学参界のお約束のようです。なんだかんだ言って、高校生がいきなり『ロイヤル英文法』とか『英文法解説』を読んだりするのはキツイからね。そこで、「総合英語」というジャンルが出てきたのでしょう。

さて、そんな総合英語の参考書の中で、多数の学校に採用されている人気No.1が、桐原書店の『総合英語Forest』。暗記ではなく「理解」を重視と謳っているだけあって、各章のPart1でその章の項目の全体像を図入りで説明したり、レイアウトが工夫されていたりと、分かりやすさが人気の秘訣のようです。

その「英文法の理解」が売りの『Forest』の特長が表れているのが、34ページの第4文型を第3文型に書きかえる時の前置詞の使い分けの説明。この書きかえ自体は、中3生用のテキストにも載っている有名な文法事項です。『Forest』の例文を挙げると、

・My uncle gave me his watch.→My uncle gave his watch to me.
・My uncle bought me an MD player.→My uncle bought an MD player for me.

「今どきMDはないだろう、i-podくらいに変えようよ。」
と、ツッコミたくなる例文ではありますが、以上のような文で、なぜ動詞によってtoとforを使い分けるのか、という話です。説明自体は、是非『Forest』を。単に、toとforの使い分けの説明だけでなく、なぜ二つの言い方があるのかということを「英語の情報構造」という観点から説明しています。

ただし、ですよ。『Forest』にも批判点は、あります。そこで、『Forest』の対抗馬である、数研出版(数学のチャート式でおなじみ)の『デュアルスコープ総合英語』にご登場願いましょう。

『デュアルスコープ』は、『Forest』に比べると、例文を挙げてその後に淡々と説明を
加えていくタイプの参考書です。『デュアルスコープ』にも、第4文型と第3文型の書きかえの時に、toを使うのか、forを使うのかという説明自体は載っていますが、『Forest』と読み比べてみると、分かりやすさは『Forest』の方が数段上手です。

そこで、僕は最初は圧倒的に『Forest』派で、なぜ高校で『デュアルスコープ』が採用されているか分からなかったんですが、今はどっちも一長一短だと思っています。まず、『Forest』の批判点の一つ目は、桐原書店が商売しすぎなところです。もちろん、現在の出版不況で大変だろうとは思うんですが、『デュアルスコープ』がCD付きで1410円なのに対して、『Forest』は1450円で、CDは別売りで1400円もします。確かに『Forest音でトレーニング』(『Forest』のCD付き例文集)の方は、例文集がついていたり、英語音声のみならず、MP3で「日本語音声→英語音声」もついていますが、やっぱり高い。さらに、対応問題集が1200円しますので、全部買うと4050円もします。ラインナップが充実しているのはいいんですが、生徒に「全部買え」とは言いづらい。

二点目は、当たり前ながら、全部の文法単元で上記のような、秀逸な説明がなされているわけではないということです。例えば、助動詞の項目で、なぜmay as wellが「~した方がよい」のような意味になるのかは、『速読英単語』シリーズで有名な風早寛先生が書いたZ会の『英文法・語法のトレーニング 基礎講義編』には載っていますが、『Forest』には載っていません。また、準動詞についてのまとめの説明があるので、不定詞のPart1の説明はいらないように思いました。

以上のような点が鑑みると、先生が授業できちんと説明することを前提にすれば、『デュアルスコープ』の方が採択される理由も分かる気がします。

上述の『英文法・語法のトレーニング 基礎講義編』について感想をつけ加えると、内容がコンパクトにまとめられていて、第5文型をとる動詞の整理の仕方や上記のmay as wellの説明は、『Forest』より上だと思います。また、各章末にセンター試験の文法問題が載せられているのもよい点です。しかし、文法の基礎を説明している参考書なのに索引がないことと、例文に慣れるためのリスニングCDが存在しないことが難点です。

そして、結論。結局、生徒はいろんなレビューを踏まえた上で、自分に合った参考書を選らんだり、学校で配られた参考書をしっかりつぶせばいいが、こっちは生徒が学校で配られたものに合わせて、いろいろ見比べなければいけないので、非常に大変。以上!

石黒昭博監修『総合英語Forest 5th edition』(桐原書店、2006年)。
小寺茂明監修『デュアルスコープ総合英語 三訂版』(数研出版、2006年)。

付記(2008.6.16)
ただし、学校で教材の一括採用という場合は、事情が異なるようです。
『Forest』には、学校用に、CD付きの文法問題集(600円)があるようです(生徒が持っていました)。
ちなみに、「キムタツブログ」に書かれていたのですが、桐原書店の『NextStage』や『DateBase』には、一括採用すると、問題作成用のCD-ROMが先生に配布されるそうで、それが学校での採用に影響を与えるとのことです。
[PR]
by bbex33312 | 2008-05-11 13:04 | 参考書の紹介

今さらながら…。

今さらながら、
・リリー・フランキー『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』(扶桑社、2005年)。
・劇団ひとり『陰日向に咲く』(幻冬社、2006年)。
読みました。

基本的には、小説大好きです。ただ、時間的には、専門でもない本をそんなに読んでられない。そして、読む本はやっぱり手元においておきたいけど、金銭的にはそんなに買ってられない。ということで、自分内ルールとして、小説はよっぽどのことがない限り、単行本では買わず、文庫になるまで待ちます。単行本だと、置く場所もとるし。

ただ、上記2冊は、大手出版社の発売の本と異なり、2年待っても、一向に文庫にならない。しょうがないので、ついに単行本で買ってしまいました。いや、もちろん、BOOK OFFでだけどね。

僕は、小説を読む時期と読まない時期が、ハッキリあります。確固とした理由があるわけではないけれど、忙しさと自分の気持ちの揺れがきっと主な理由です。

そして、今は小説を読む時期です。今回は、今まであんまり読んでいなかった、映画の原作になっているような売れ線作家を読んでいます。ここ1か月で読んだものを挙げると、
・恩田陸『夜のピクニック』(新潮社、2004年)。
・本谷有希子『腑抜けども 悲しみの愛をみせろ』(講談社、2005年)。
・奥田英朗『イン・ザ・プール』(文藝春秋、2002年)。
・同『空中ブランコ』(文藝春秋、2004年)。
・伊坂幸太郎『死神の精度』(文藝春秋、2005年)。
ちゃんと小説読んでる人にしてみたら、どれも「今さらながら」だろうけど。

長い前置きがありまして、いよいよ本題。『東京タワー』と『陰日向に咲く』の感想です。

『東京タワー』は、自伝として、リリー・フランキーにシンパシーを持って読むと、いいこと書いてあるし、感動的な話ではあるけど、小説としては、エンターテイメント性に欠ける気がしました。時系列におそらくは事実に即して話が展開していくので、ストーリー上になにか仕掛けだったり、謎解きがあったりするわけではないし、その割には文量が多い。

それに比べると、『陰日向に咲く』の方が、構成的には圧倒的にうまい。映画のインタビューで、宮崎あおいが「個々の話がリンクしていて…」と言っていたのを見ていたので、そのリンクのさせ方を期待して読みました。確かにうまくリンクしていて面白いかったし、ひとつの短編の中の構成もうまく考えられていて、ひとつひとつにオチがつけられています。

ただ、読んだタイミングが悪かった。井坂『死神の精度』を読んだばかりでした。『死神の精度』は、死神が人間の姿をして、対象となる人間の前に現れ、その人間の生死を判断する話の短編集なんですが、この作品も個々の短編がリンクさせてあって、最後の短編でそれまでの短編とのつながりが分かるように作られています。リンクのさせ方も、個々の短編内でのオチのつけ方も伊坂の方が一枚上手って感じです(読んでいない人のために、詳しくは書かないけど)。死神のキャラ設定のうまさもあって、個々のエピソードも飽きずに読んでいけます。

ということで、両方ともよかったけど、上記の作家の方がおもしろく読めたなー。相手が悪いのかもしれないし、当然ながら個人の好みにもよるけど。
[PR]
by bbex33312 | 2008-05-04 06:17 | 小説

『算数再入門』

f0161165_2325178.jpg
本日、購入。個別指導塾のバイトで、今年度は、算数の授業数が多いということで、買った一冊。私立文系大学生でも、都立受験の中学数学くらいなら教えている人が多いため、悔しいので、現在、算数・数学も少しずつ復習中。

小6算数を教えている時、
「そういえば、なんで分数の割り算する時に、分母と分子を逆にするんだっけ?」
と思いたち、理系組に聞いてみたものの、明確な答えは返ってこず…。

例えば、3/4÷3ならば、3を3/1 って考えてあげれば、3つに分けるってことは、3分の1にするってことだから、3/4×1/3と同じになるってのは、感覚的にも分かるんだけど、3/4÷3/5とかだと、なぜ分子と分母を逆にするのか、感覚的につかめない。

そうしたら、本屋でこの表紙を見つけてしましました。お金がなくても、本屋に行くとついつい予定にない本を買ってしまします。

ただし、僕は、基本的な定義から、分数の割り算は逆数をかけることを感覚的に把握させる(例えば、3に分けるってことは、3分の1にすることと同じ)というような説明の仕方を期待していたのですが、この本は、式変形をしてなぜ逆数をかけるのと同じになるのかを証明をするという感じの説明の仕方で、僕の関心とは違って少し残念でした。

生徒(と言っても、個別に来る子の中では、かなりできる子に限られるけど)は、分数の文章題で、割合から全体量を求める問題(例えば、何かを300g使って、それが全体の2/3に当たる)時、どうしても300÷2/3というのが、なかなか感覚的に分からないようので、分数の割り算の感覚がつかめると、この類の文章題もできるようになると思うんですが…。ちなみに、僕は、分数を整数に変えて、「300gが全体の2倍なら、300÷2で割り算を使うんだから、分数でも同じ順番で割り算だよ」と説明します。

他にもいろいろ教え方のヒントになりそうなことが書いてあるので、もう少しじっくり読んでみたいと思います。

中山理『算数再入門』(中公新書、2008年)。
[PR]
by bbex33312 | 2008-05-01 00:08 | 参考書の紹介