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by めがね

カテゴリ:時事評論( 1 )

「STAP細胞」作成の小保方晴子さん、wikiによると、早稲田の理工にAO入試で入学したようです。この一例だけではもちろん一般化はできないけど、私大トップ校にAOで受かるような生徒は、場合によっては学力試験で合格した生徒より、よっぽど優秀ということになる。

ということで、何を主張したいかというと、「一点刻みの一発勝負」が問題の本質とは思えないということ。つまり、「センター試験」を複数回の「達成度テスト」で段階的ランク付けに変えることが、マイナスになるとまでは思わないが、大事な部分を何にもいじっていない。論文を書いたり、議論をしたりする能力を測る試験方法を充実させるという方向には向かっていないからである。

現在の入試制度でも、国公立での、センターで基礎知識を確認して、二次で記述答案を作成する能力を見るという試験方法は悪くないし、私大トップ校で行われている、英語の論文を読ませてそれに対する小論文を書かせるタイプのAO入試もそれなりに機能している。また、中堅~下位の私大に推薦入試で入学した学生の学力低下問題を考えると、「一点刻みの一発勝負」を乗り越えるだけの学力や精神力も捨てたものではない。

「優秀な学生を育てる」ためには、①一部私大で見られる細かい出題をやめる、②記述・論述の出題を増やして、その記述・論述問題の解答と採点基準をきちんと公開する、などの地道な大学入試改善を進めて、そのような大学入試に対応できるための教育が高校できちんと行われることが重要だと考える。

そして、上の段落で、「優秀な学生を育てる」とあえて「」をつけた。大学入試改革の議論で抜けているのは、改革の目的や、どのような生徒を対象にした改革なのかという点ではないか。

「一点刻みの一発勝負」のセンター試験は受験生に負担が大きいかもしれない。確かに、学力中位層にとっては、いわゆる「人物」を重視する入試が行われば、入試時点での学力が多少足りなくても、大学でその生徒ががんばることで長期的にみると、生徒にとっても社会にとっても効用があるかもしれない。一方で、学力下位層には、地道な勉強を避ける口実になってしまうかもしれないし、学力上位層に対して、いたずらに負担を減らしてしまえば、社会的な損失になりかねない。

いわゆる「グローバル人材」の育成は、確かに重要かもしれない。しかし、全員が全員、「グローバル人材」になれるわけではないし、なる必要もない。例えば、英語で授業を行うことは、ほんの一部の学力最上位層にとっては効果があるかもしれないが、英語が苦手な子にとってはただの苦行でしかない。

すべての生徒にとって有効な選抜方法や教育はない以上、どのような生徒層に対するどのような効果を望んだ改革なのかを明確化して、議論する必要があると考える。

しかし、もちろん苦労もくやしい思いもたくさんしたんだろうけど、小保方さん、絵に描いたような研究人生ですなー。
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by bbex33312 | 2014-01-30 19:33 | 時事評論